企業内のプロジェクトが上手くいかない理由

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“DRI”という言葉を聞いたことはあるでしょうか?これは、Directly Responsible Individualというもので、アップルがどんなプロジェクトにも一人の個人が責任を持つ、というような定義で使われているものだそうです。

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言葉だけ聞くと、「失敗したら個人が責任を取るんだ・・・。」というようなイメージがあるのですが、プロジェクトをリーダーで進めている人にとって、これがあるのとないのでは進められるスピードはもとより、成功するかどうかの部分にもものすごくかかってくる内容だと個人的には思っています。(アップルが成功した理由の一つであることは間違いないと思います)

なぜ、敢えてこういう話をするかと言うと、日本の多くの企業では、会議というものを通じてみんなで決めようという風潮がどうしてもあります。これはみんなの意見を尊重してものごとを進める、という非常にもっともらしい話の内容ではあるものの、いくつかのデメリットを生んでいることも見逃せません。

責任者を明確にしないことによる弊害

例えば、決定までのスピードが遅い。そもそも関係する人間全員を集めて会議をするという行為自体、即時で出来るものではもちろんないので、ここにスピード感が失われる原因があります。そして何より、責任者が曖昧になる。当然、その中でのリーダー的な人はいると思いますが、そのリーダーが失敗したときの責任は、みんなで決めているというプロセスを踏んでいるので、リーダーが取るということはほぼない。もっと言えば、そのリーダーが心からそうしたいと思える方向になっていれば良いが、そうでなければ悲劇。そのプロジェクトが大成功することはほとんどないでしょう。

各社議論の上でDRIの導入を

もちろん、全てのプロジェクトについて“DRI”を適用するかは議論の余地はあると思う。けれども、全てのプロジェクトについて“DRI”を適用しないというのはかなりの問題だと思っています。“権限委譲”という話もそうだけれども、“責任”というところに対して無意識的に多くの人が避けるような動きをどうしてもするように思えます。

でも、この“責任”、サラリーマンの最悪のケースは“クビ”なんだろうけれども、“クビ”になることにビクビクしてしまうようであれば、キャリアの構築の仕方に問題があるのではないでしょうか。マネジメント人材にはもちろん、日本企業がグローバル化する上では、“DRI”の考え方を浸透していく必要があるのではないでしょうか。

キヨカワ

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