専門性だけ、リーダーシップだけではダメ
■目指すはプロフェッショナルリーダー
リーダーシップと専門性の2軸を用いて、ビジネスパーソンの理想的な成長プロセスを段階に分けて示したものが図2である。段階ごとにに企業の育成方法は変わる。
「21世紀のキャリアを考える研究会」の調査結果においては、メーカーやサービス業など産業分野を超えて、人材育成に優れた企業には、このような人材育成の段階が存在することが確認されており、あらゆる領域に適用できるグランドセオリーといってもいいだろう。
なお、このモデルは、長い時間をかけて人を育てていくことを前提に、個人と企業がともに目指す最終的な目標を「プロフェッショナルリーダー」に置いている。同時に、リーダーシップと専門性の2つの要素をあわせ持つ人材は、急速に進むグローバル化にあたっても活躍出来る人材であり、このモデルはグローバル人材の育成プロセスともいえる。
(同書p35)
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専門性とリーダーシップのバランスの重要性
“専門性”と“リーダーシップ”。シンプルだけれども、どの分野においてもこの2つを避けて活躍出来る人材にはなれないでしょう。これらの2つのバランスをどう取りながら成長していくか、また、そういったバランスを取りえる環境を自分自身で作っていけるかどうか、なんていうところが“キャリア”というものを考える上で必要不可欠な時代になってきているのかもしれません。
非常に興味深かったのは、同書の40pにあった下記の図:
初期の段階でリーダーシップを磨かず、いきなり専門性に走ってしまいスペシャリストの殻に閉じこもってしまうとか、順調にリーダーシップを伸ばし、業績を上げたことで第3段階(専門性を深める段階)への移行のタイミングを逃すなんていうのは、間違いなく多くの人が陥りやすい状態です。
冒頭の引用にあるように、こういったことがグローバル化する世界の中でも求められているようです。どういったキャリアを積んでいけるかは会社都合の部分も多々あるので難しいことだとは思いますが、その会社都合も鑑みた上で、どうキャリアを積むかということが益々重要になるのではないかと思います。…とはいえ、自分のキャリアのために、ということしか考えていない人間も一方で必要とされないので、ご注意下さいね。
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