企業が新卒に求める能力より重要なもの
5年前の南アフリカでのワールドカップ。パラグアイ戦でPKとなり、最後の最後で駒野選手が外し、日本は敗退した。一番責任を感じているのは、PKを外した駒野選手だったことでしょう。周りから責められれば良いものの、同情されるのが一番辛いんじゃないかな、と勝手に思っていますが、そんな駒野選手の一節がコレ。
駒野なんて大したことはない。
中三のときに父親を無くして、私立初芝橋本高、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島などからスカウトされたが、寮住まい出来て経済的負担が最も少ない広島ユースに入り休日でも友人と遊びに行かず、寮に残ってトップチームのビデオを見て研究しプロ契約してから現在まで欠かさすことなく母親に仕送りをし続け弟の大学の学費まで全額負担し性格は純朴そのもので、森崎和幸曰く「今時珍しい生き物」で左膝前十字靭帯損傷の療養中にエコノミークラス症候群にかかり生命の危機に陥ったが、不屈の闘志で復活し、アテネ五輪代表に選出されアテネ五輪ガーナ戦で鎖骨骨折、一ヵ月後ブドウ膜炎まで発症し失明の危機もあったがそれすら乗り越えて日本代表になった。
そんなドコにでもいるプレーヤー、それが駒野。
(参照:裏クロスブリード )
企業が苦労人を欲しがる理由
苦労人というコメントが当時twitter上でもつぶやかれていましたが、こういった“苦労人”こそ、どこの企業も採用したい人物像の一つだと思っています。なぜ、“苦労人”が良いか?それは、苦しい局面に遭遇した時に、努力して乗り越えられる力を持っていると推定できるからです。
社会人になると分かりますが、常に順風満帆に物事が進むことはありません。むしろ、様々な障害が立ちふさがり、苦しい時期の方が多いかもしれません。そんな苦しい時、人は大きく分けて2つの選択肢を考えます。1.辞めて違う場所を探す、2.頑張って乗り越えようとする。もちろん、その苦しさの程度にもよるので、大抵の場合は2.を選んで頂けると思うのですが、そのキャパシティの広さを“苦労人”は持っている、というところでしょうか?
能力が高い人よりも苦労を乗り越えられる人が欲しい
実は企業にとって、どんなに能力が高くてもすぐ辞めてしまう人は必要ないんです。なぜなら、企業というものは存続していくことが求められるからです。だから、面接でこういうことが聞かれます:「あなたが人生の中で最も苦労したことはなんですか?」「また、それをどう乗り越えましたか?」。
駒野選手にとって、当時はきっと凄く苦しい時期だったと思います。けれども、それまで乗り越えてきたんだから、きっと乗り越えられたのではないでしょうか。そんなことを思います。
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