権限委譲の正しいやり方

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権限委譲

与えられた(業務)目標を達成するために、組織の構成員に自律的に行動する力を与えること。権限委譲(エンパワーメント)の特徴は、①自立性を促し ②支援することにある。

(参照:goo辞書)

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権限委譲が今必要なのは、時代の変化に対応した新しいものを生み出す必要があるから

今日は“権限委譲”について書いてみたいと思います。今の日本の企業において、この“権限委譲”ということがそれまで以上に重要になってきていることは肌感覚でも分かることではないでしょうか?“権限委譲”が“今”必要なのは、やり方が確立していた今までのやり方を、いかに早く正確に実行するかというフェーズから、時代の変化に対応した新しいものを生み出していくというフェーズに移ってきているからに他なりません。その証拠に、どの企業の“求める人物像”の中にも、自主性・自立性・自発性・主体性というような、自ら考え、行動していく、という力を求めるようになってきています。

さて、この“権限委譲”についてですが、想像以上にどの企業も苦心しているというのが実態のよう。確かにすごく難しいことだと思います。ただ、そこを“難しいからやめよう”という決断をしてしまえば、その企業はそれ以上にならないので、どう“権限委譲”ということをしていくべきか、といういところを今日は考えていきたいと思います。

権限委譲する上で重要なことは、負っても良いリスクを負わせること

権限委譲を考える際に考えなくてはならないことは大きく2つあると思っています。それは、表題にもある【リスク】と【丸投げ・放置】です。まずは【リスク】から考えていきます。

当然ですが、権限委譲するということは、それまで権限を持っていた人から他の人にその権限を渡すわけですから、【リスク】が生じます。ほとんどの場合、権限委譲する人よりも権限委譲される人の方がスキル的にもポジション的にも低い場合が多いと思うので、失敗する【リスク】というものが高まることはほぼ間違いないでしょう。その失敗の【リスク】というものをまずは見積もること、ということから始めなくてはなりません。

具体的にはどんな【リスク】があるのか?負っても良い【リスク】は何か?逆に、絶対に回避しなくてはならない【リスク】は何か?そして、その絶対に回避しなくてはならない【リスク】を回避する方法はないか?そういったことをまずは考えて、権限委譲することを考えていく必要があると思います。基本、人間は保守的なので、負っても良い【リスク】というものにさえも回避させるように働きかけてしまいますが、それをしてしまうと権限委譲にはならないということを注釈しておきます。

権限委譲という名の放置は絶対にNG

次に【丸投げ・放置】について。全て任せて自分は責任を負わない、というのは、権限委譲ではなく、丸投げと言います。丸投げがなぜ悪いか、ということは敢えて言及しません。また、放置というのは、任せたっきりで、その任せたことに関心を持たない状態を指します。これもまたマズイですよね。これらについての“マズさ”というのは、実は多くの人が認識はしていて、それをしないように努力もしています。ただ、この“マズさ”を回避しようとするがあまり、結局は管理することになり、“権限委譲”されていない状態を作っていることも散見されます。では、これを踏まえた上でどう“権限委譲”していくべきか、というところ。

実は今回の答えは冒頭の定義にあると思っています。権限委譲(エンパワーメント)の特徴は、①自立性を促し ②支援することにある。②の“支援”です。この“支援”も、捉え方を間違うと“管理”になってしまうのですが、あくまで、権限委譲された人間が“自立的決めたこと”を“支援する”というところにポイントがあると思っています。もちろん、権限委譲された人間が自立的に決めたことは、失敗するものかもしれません。たとえ、失敗するだろうな、とわかっていても、それを支援できるか、というところが肝だと思っています。(もちろん、最初に話をした【リスク】が許容できるかというところをクリアしたものに限りますが)そうすれば、権限委譲された側としては、“自分で決めたこと”が支持されたと思い、そこに対してのモチベーションが上がります。すると、失敗すると当初思っていたとしても、成功してしまったりするわけです。実は、これこそが“権限委譲”というものを通じて達成したいことなのではないかなと思っています。

一人ひとりが権限を持ち、自主的に行動していくことが重要な時代に

冒頭で“権限委譲”の必要性を話しましたが、これからの時代は今までのやり方は通用しない時代になってきます。そういったところで、今までの自分たちの考えを超えた何かを達成していく必要があると思います。それは一人ひとりが自立的に考え、実行していくということが不可欠。やはりこれからの企業にとって“権限委譲”という考え方は間違いなく重要になってくると思わざるをえません。

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キヨカワ

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