組織の譲れない価値観の作り方

公開日: : 最終更新日:2015/12/04 3.マネジメント人材になるために, 4.グローバル人材になるために


多様性のマネジメントは大変難しいもので、究極的には相容れない価値観もあります。だから私は、逆説的かもしれませんが、何でもかんでも「多様性」= 「善」とはせずに、「この価値観は絶対に譲れない」≒「多様性を認めない」という領域をはっきりさせることが、最もシンプルでベーシックな解決策ではない かと思います。

(参照:「みんなちがって、みんないい」職場を実現するために 「譲れないもの」をひとつ作るべきだ

つい先日ダイバーシティの記事を上げたばかりで、別の切り口でダイバーシティについて記事が上がっていたので、この記事について思うところを書いていきたいと思います。“この価値観は絶対に譲れないものを作る”ということは、水戸黄門で言う“印籠”を作るようなものです。(ヒカエオロウってヤツですね)要するに(その会社において)何よりも尊ばれるものを作ることになります。

絶対に譲れない価値観は簡単に決めると痛い目にあう

記事の中では、「時間厳守」や「美しい言葉を使う」といった、例としてはあまり相応しくないような例が使われているように思えます。なぜなら、本当にそれを印籠として良いのか?というところが抜けている印象を受けるからです。(まあ、まだ美しい言葉を使う、はありかもですが。)

この印籠、水戸黄門では水戸光圀しか持ち得ないものですが、企業においての印籠は、全ての従業員が持ち得るものになります。かつてネオキャリアの社長が出された「社長よりも偉いもの」という著書でも言われていることですが、たとえそれが一アルバイトであっても、それを社長が反故するようなことがあれば指摘ができるわけです。

ただ、多くの場合、社長や上司が譲れない価値観を反故していても指摘はできないでしょう。するとどうなるか。従業員がその“譲れないと定めたはずの価値観”を反故し始めます。別に対して譲れないわけではないのでしょう、と。そうすると譲れないと定めていたはずの価値観は完全に崩壊します。

組織のトップがそれを体現する最大の存在にならなくてはならない

さて、それではどのように定めなければならないのでしょうか。“譲れない”と言うくらいなのですから、本当にそれがどんなことがあっても“譲らない”価値観である必要があるわけです。例えば、時間厳守、という価値観は、通勤途中で困っている人を見つけて助けてあげようにも、時間厳守というものを優先して通勤しろ、というようなものですね。本当にそれが“譲れない価値観”になり得るか?そう考えると「?」と思わざるを得ません。価値観というものは、時と場合によって優先するものが変わるでしょう。そういった中で、不変の価値観を作る、というのは結構難しいものです。

また、その設定のためには組織のトップが最も体現する存在にならなくては絶対に成り立ちません。そこから始まって、マネジメントや人事制度といった細部にまでその価値観を広げていく、といった作業が必要になります。譲れない価値観を作ろうと、口で言うほど簡単なことではないですし、軽い気持ちで作ると従業員の反発を招く方法であることは覚えておいた方が良いところかと思います。

スポンサーリンク


関連記事

指示待ち人間の改善方法

“指示待ち人間” このように評価されて気持ちが良い人は恐らくほとんどいないでしょう。“指示待ち

記事を読む

こんなマネージャーは失格だ①

昨日は新入社員を受け入れるに当たっての心構え的な話をしましたが、この機に改めて、既存メンバーに対して

記事を読む

社会に出て役に立つ海外インターン先

WedgeのインターネットサイトであるWedgeInfinityで、“タイで輝くイマドキ大学生”とい

記事を読む

企業内のプロジェクトが上手くいかない理由

“DRI”という言葉を聞いたことはあるでしょうか?これは、Directly Responsible

記事を読む

グローバル人材の定義…?

ネスレ日本の代表でいらっしゃる高岡氏がグローバル人材について語っている記事がNewsPicksに上が

記事を読む

海外で働くのに本当に英語は必須なのか?

「日本では当たり前だった『あうんの呼吸』が通じない。自分の中途半端な英語で、従業員と成長課題などを話

記事を読む

リシュ面を導入している企業はどうなのか

“リシュ面”という大学の履修及び成績を面接の中で聞いていき、学生に話を盛らせないための面接手法が流行

記事を読む

怒られた(クレーム)時の対応法

「“怒る”と“叱る”は違う」なんていうことを様々なところで聞きますが、人間は感情の動物ですからどうし

記事を読む

グローバル人材を目指すなら

日経ビジネスオンラインで「初任給1000万円を蹴って起業するインドの天才たち」というタイトルの記事が

記事を読む

メディアリテラシーと海外経験

カンボジアの首都プノンペンからアンコールワットのあるシェムリアップに移動して2日目。シェムリアップの

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  • profile1

    運営者:きよきよ

    ドラクエ・FF好きで、ドラクエ10とFFRKは現在進行形でプレイ中。本業はフリーの人事コンサルタント。

    学生と社会人の座談会や、学生をアジアへスタディツアーで連れて行っています。

    東京在住。妻と娘2人の4人家族。

PAGE TOP ↑