モンスター社員への対応について

公開日: : 最終更新日:2015/12/25 3.マネジメント人材になるために


働くことに対しての“義務”をしっかり果たしていない割に“権利”ばかりしっかりと主張する…そんな社員のことをモンスターペアレンツならぬモンスター社員と呼んだりしているようです。今日はそのようなモンスター社員への対応方法について記載していこうと思います。

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訴訟をしたら企業側はほぼ負けます

まず、基本的な考え方として覚えておいておかなくてはならないのは、モンスター社員と言えども相手の感情を逆なでするような対応をしては絶対にダメだということです。下手に感情を逆なでして、仮にその社員から訴訟を起こされた場合、残念ながら企業側が勝てる見込みはほぼありません。今の法律は原則として企業側よりも従業員側を守るものになっているため、企業側としてしかるべき対応をせず、感情的にものごとを進めればほぼ100%負けます。それに、全く企業側に非がないこともほとんどないかと思いますので、この点だけははじめにしっかりと認識してください。

企業側にも必ず非がある。まずはその改善を。

次にすべきこととしては、その社員は客観的に見ても“モンスター社員”なのかどうかということをしっかりと検証する必要があります。先に、会社として“感情的になってはならない”という話をしました。しかし、その問題に対応する一社員としては既に“感情的”になっている可能性があります。このような問題は、従業員に一方的に問題があるという場合だけではなく、企業側にも非がある可能性も多分にあります。もし企業側の非があるならば、その非をしっかりと認め改善していく機会にもなるわけですから、その点についても見逃さず、しっかりと対応していく必要があろうかと思います。

企業側の非を認識し、その改善に動いた後での行動にはなろうかと思いますが、“モンスター社員”かどうかを検証する方法について言及していきます。その方法は、“モンスター社員”であることを証明する事実ベースのことをまずは列挙していくことからはじめます。こちらの指示を聞かずサボっているだとか、仕事が終わらないうちに定時になったら帰る、また、無断欠勤するなどもあるかもしれません。これだけ見るだけでは上司のマネジメント力不足という見方もできてしまいますので、具体的にどのように上司がマネジメントをしているのか、改善しようとしているのか、それでも起こる事象なのかということを確認していく必要があります。

そして、これらの情報が集まった段階で、顧問契約を(恐らく)されている社労士さんに相談することです。社内の人間だけだとどうしても客観性を欠くことは多いですし、外部の第三者、しかも専門家から見ても問題があるということを確認した上で話を進めるべきです。ここまでした方が良いのは、冒頭で述べたように「しかるべき対応」をしなければ、訴えられた際に負けるからです。

就業規則の整備と周知はされているか

ここまでの段階で、企業側としても対応すべきことはたくさん挙がってくるかとは思います。ただ、そのような改善があった上でも尚、モンスター社員の改善は見らないという場合には、残念ながら退職していただく方向で進める必要が出てくるかと思います。

その上でまず確認しなくてはならないのは、“就業規則”です。“就業規則”をしっかりと作成している企業であれば、どのような際に懲罰されるのかということが明記されているはずです(されていなければ整備をしっかりとする必要があります。整備自体は社労士さんとされると良いでしょう)。その就業規則に則って退職していただくというのが大枠の方向性となります(ただ、多くの会社はその“就業規則”が有名無実化していることが多く、一般の社員が気軽に見られない状態になっていることも多々あります。そのような言い訳が聞かないよう、誰でも調べれば見られるような状態にしておくということも非常に重要なポイントです)。

該当社員との定期的な面談とその記録を

続いての段階としては、そのモンスター社員との面談です。先に挙げた事実ベースの話をしていくことになろうかと思います。そして、このままの状態が続くと、就業規則に則り、会社には居られなくなってしまう“可能性がある”ということを伝えることです。この面談におけるポイントとしては、これらの事実を企業側として社員に伝えた、ということを記録することです(くれぐれも最初の面談でクビにするようなことはしないでください)。これは社員に「そんなこと知らなかった」と後で弁解の余地を残さないようにするためです。先の就業規則についてもそうですが、企業側は社員に対して情報提供を十分にしていく必要があります。それを知った上で、敢えて改善するような動きが見られないという状況を作っていくことが非常に重要なのです(もちろん、そのような事実ベースの話を聞いて、社員が心を入れ替えて変わってくれれば一番良いことではありますが…)。

このような面談を2~3回、定期的に繰り返しましょう。頻度としては多くても月1、なので面談を始めてから2~3ヶ月は相手が改善する余地がないかということを見る必要があります。それらの結果を見た上で企業側としてどう判断するかということを考える必要があります。そして企業側として退職してもらおうと判断をした後、再度社労士さんにその事実を伝え、進めて良いかの判断を仰ぐようにしましょう。社労士さんのGOサインが出てはじめて、進めて良い話になろうかと思います。

働き手が少なくなる時代だからこそ社員を大切に

残業問題をはじめ、企業と社員の関係性については、これから非常にセンシティブになっていく可能性があります。それに少子高齢化の社会となり、働き手がどんどん減っていっている事実もあるわけで、働き手が確保できなくて倒産するということもこれからは普通に起こってくる時代になっていくことは想像に難くありません。

このような時代だからこそ社員を大事にし、育てていく必要がありますが、その状況に甘んじる社員が一定数出てきてしまうことも事実です。そのような際の企業側の防衛策の一つであり、極力使いたくない方法であるということを肝に銘じながら使っていっていただきたい方法ではあります。

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