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「“怒る”と“叱る”は違う」なんていうことを様々なところで聞きますが、人間は感情の動物ですからどうしても“怒ってしまう”こともあるでしょう。また、“怒る”側ならともかく、“怒られる”側はたまったものではありません(苦笑)でも、生きていれば“怒られる”ことも当然あります。そんな時にどうするか、なんていうことが今日のテーマです。まず最初に“怒る”と“叱る”の定義付けをしっかりしておきましょう。

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「怒る」とは、相手が自分に悪い影響を与えたり、自分が指示したとおりに動いてくれなかったりした場合に、自分が腹をたてたことを相手にぶつける動作なわけです。「オレハオコッテンダゾー」ということを相手にわかってほしいとか、うっぷんを晴らしたいとか、相手を困らせたいとか、そんな理由ですることなんですね。そのような自分の目的が果たせればそれでいい。相手がそれでどうなろうが知ったこっちゃない、というわけです。

一方「叱る」とは、相手が自分を含めて誰かに悪い影響を与えたり、自分が指示したとおりに動いてくれなかったりした場合に、相手をより良くしようとする注意やアドバイスを、あえて声を荒げたり語気を強めたりして相手に伝える動作です。(会社の場合だと)金銭的・社会的に損失になるような行いだとか、(育児の場合だと)生命に関わる行いだとかを是正する、そして本人が同じ間違いを繰り返さないようにする、そんな理由ですることなんです。

(出典:谷誠之の 「カラスは白いかもしれない」 )

まずは怒っている相手の感情を出し切らせること

これらを見てまず着目すべきは、“怒っている人”は、感情的になっているという点です。皆さんも経験があると思いますが、人は“感情的”になっていると冷静な判断が出来ない状態になります。怒りに任せて暴力を振るったり、怒鳴ったりするというのは、正にこの“冷静さ”がないからこそ出ることかと思います。また、もう一方の“怒られている側”の人も、“怒っている側”のこういった冷静さを欠く行為を受けて、自分自身も感情的になり、冷静さを失ってしまいます。怒ったり、怒られたりしている時は、“冷静ではない状態”にお互いがなっている可能性がある、ということをまずは知っておく必要があるでしょう。

次に、じゃあどうすれば良いかということですが、まずすべきなのは、怒っている相手の感情を全て出し切らせることです。先に定義した通り、怒っているという状態は“怒り”の感情がピークな状態です。まずはその“怒り”の感情を出し切らせることで、相手を感情的な状態から解放しなくては、いつまでも“怒り”の状態から脱することが出来ません。また、言われていることに対して反論や言い訳をしたくなる気持ちも分かりますが、この出し切らせているプロセスにおいては絶対にしてはなりません。(“怒り”の感情を長引かせるだけですからね)こうやってまず相手を冷静にさせると、自分自身も冷静になれます。

怒られる“きっかけ”と本当の原因は別にあるケースが多い

最後に、その“怒られた”ことへの原因究明です。同じことを繰り返してしまうと、同じようにまた“怒られて”しまいますから、それは避けたいもの。そのためにも原因究明が必要ですが、実は本当の原因は口で言っていることではないケースが多々あります。怒る“きっかけ”は確かに口で言っていることになるのですが、「そんなことで怒る…」と思うような些細なきっかけだったりすることも多いのです。そんな些細なきっかけでも“怒る”真の原因はもっとその奥にあります。長く人間関係を構築している人であれば、その人との普段の関わり方だったり、初対面のお客様なら、そのお客様の普段の生活だったり。そこに対して自らを省みる。そういったことが必要となってきます。でも、そこをクリアすることが出来ると、怒った人とより良い関係を築くきっかけになるのです。(感情的になってしまったことが相手に対して「悪い」と思わせるきっかけになっていますから)

怒られることはより良い人間関係を築くチャンスそうよく言われますが、本当にそうだと思います。

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キヨカワ

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