面接で話せる“すごい経験”がない人へ

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“Think Globally, Act Locally.”この言葉、よく環境問題を語る上で使われる言葉だと思いますが、この言葉は環境問題だけに限ったことではないと最近よく感じます。例えば、面接でよく聞かれる「自己PR」についても同じことが言えるのです。どういうことかと言うと、「自己PR」を考える時、何か凄い事をやっていなくてはならないと考えてしまって、勝手に深みに嵌っていく求職者の方をよく見掛けるからですね。

図2

凄いことをやった経験よりもどれだけ地道な努力をしたか

一面接官としてお答えしましょう、「何か凄い事をやっている“必要”はありません」(まぁ、“必要はありません”と敢えて言ったのは、そりゃああった方が良いので、なくても良いというものではない、ということですね)でも、凄い事をしていることよりも、もっと大事なことがあるのです。

それはどれだけThink Globally、つまり、でかいことを考えて、Act Locally、つまり、地道なことをしているかということなんです。でかいことを考えるというのは、得たい結果を考えるということ、つまり目的を明確にし、その目的を達成する上で地道なことをどれだけやれるか、ということですね。千里の道も一歩からという諺があるように、大きな結果を得るための近道など存在しません。そんな中で、どれだけ多くの地道な事をしてきたか。それが見たいですし、その地道なことに対して、凄いと面接官に言わせれば、結果が伴わなくとも高い評価を得られるのです。

誰でもできるけど、普通はやらないことが評価される

具体的な例を用いましょう:

「私は塾の講師のアルバイトをしているのですが、受け持っているクラスの子で、一度私が叱ったせいで、来なくなってしまい、塾そのものを辞めようとした子がいました。その子のことを思ってのことではあったものの、最終的には私の言い方等々の問題があり、そこに私は強い責任を感じていました。そこで私はその子の親御さんと連絡を取り、何とか塾に来て貰えるようお願いをしました。実は、始めは全く取り合ってもらえず、何度も電話を切られたのですが、最終的に先方のおうちまで伺ってお話をさせて頂いたのです。

そこで私はその事実を謝罪すると共に、私がどういった想いでその子にそう話したのか、そういったお話をさせて頂いたのです。最終的にはその子自身が納得せず行きたくないという結論に至ってしまったのですが、親御さんは私の気持ちを汲んでいただけたようで、『そこまであの子の事を考えてくれてありがとう』というお言葉を頂きました。結果は残念でしたが、これが自分自身でやるだけやったな、と思えるエピソードになります。」

作り話ですが、キヨカワの伝えたいニュアンスは伝わるのではないでしょうか?「なんでそこまでやれたの?」と面接官が思わず言いたくなるようなことをしているかどうか、ということです。とはいえ、特別な技術等々なくても、やろうと思えば出来ることなはず。

意外かもしれませんが、「誰でも出来るけれども、そこまでやれないこと」ということが評価が高いものです。「自己PR」を考えていて煮詰まっている方、煮詰まっている暇があったら、「誰でも出来るけれども、そこまでやれないこと」を実践するよう努力する方が早いかもしれません。

キヨカワ

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