リストラされないための備え

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本日、今年に入って2度目のサーキットブレイカーが中国で発動されました。それだけでなく、昨日は北朝鮮による水爆実験、また、サウジとイランの断交など、世界規模で考えると非常に不安定な年明けであることは間違いありません。一見平穏に見える日本ですが、これらの余波は間違いなく日本に影響を及ぼすことになるでしょう。

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世界が不安定になれば、非常事態に陥る企業は増える

世界が不安定になると、直接的にかかわる事業を持つ企業だけでなく、間接的にも企業の業績に影響します。それは一部プラスになる企業はあるかとも思いますが、多くの企業はマイナスになるでしょう。特に、直近で“円安”によってプラスに転じた製造業関連の企業はマイナスに転じる可能性が非常に高いように思えます。ここ最近の日経平均の上昇は、製造業が担ってきたと言っても過言ではないかと思いますので、それがマイナスに転じれば当然下落していくことは明白です。

もちろん、必ずしもマイナスに転じるということは誰にも断定できるわけではないですが、そのような非常事態に陥った際にこそ、企業は本質を問われます。本質を問われるというのは、それまで見て見ぬフリをしていた側面に対して正面から向き合う必要性が出てくるわけです。その見て見ぬフリをしている内容の一つとして、リストラということも当然検討材料として入ってくるであろうと思います。

多くの場合、リストラ対象となる方は、一定の給与以上をもらっている方からになることが多いでしょう。なので、若い方にとって、リストラということそのものはそこまで関係のない話かもしれません。ただ、もしこのような機会にリストラを始める企業であれば、10年後、20年後とは言わずとも、ご自身が年齢が上がり、今首を切られると非常に厳しいと思うような年齢でそのようなことが起こるとも限らないわけです。

このような状況を避けるためにはどうしたら良いでしょうか。その問いに対する答えは、大きく2つの方向性があると思います。1つは企業側の側面で、もう1つはあなた自身の側面です。

世の中の変化に対応できる体質の企業か

企業側の側面というのは非常にシンプルです。要は、“世の中に必要とされる商品・サービスを提供し続けられる企業かどうか”ということです。ただ、非常に難しいのは、“世の中”というものは変化するものであるという点です。つまり、この“変化”というものに対応できるような体質を持っている企業かどうかということが非常に重要なポイントとなります。

東京商工リサーチによると、企業の平均寿命は23.5年です(2014年)。単純に考えれば、1回は転職しないと40年勤めることはできません。もちろんこの23.5年というのは中小企業も含めてなので、大企業に入ればもしかするともっと、ということも考えられるでしょう。

ただし、最も気にしなくてはならないのは、どんな企業に勤めていようとも、最もお金が掛かるであろう40代、50代の年代でリストラにあってしまうことではないでしょうか。それを考えれば、勤めている企業が大きかろうと小さかろうと、リストラにあえば同じです。そのようになることをまったく想定せず働き続けることは、そのような非常事態に陥らなければ良いかもしれませんが、そのような事態が万が一起こってしまった際には、非常に大きなリスクを孕んでいることは間違いありません。

将来を見据えての成長の方向性を見出す

もう一つの答えとしてはあなた自身の側面についてです。要するに、ご自身を成長させることによって、その事態を避けるという方向性です。「成長したい」という言葉は多くの方が仰る言葉ではありますが、どう成長したいのかということについて明確に答えられる方は少ないように感じます。もっと言えば、たとえどう成長したいのかということに明確に答えられたとしても、それが将来的に世の中から必要とされる成長かどうかという側面も含めて考えれば、その数は更に減るでしょう。

つまり、ご自身が成長したいと考える際に、将来世の中がどのように変化していくか、また、どんな需要が生まれてくるかということを踏まえた上で、ご自身が成長したい方向性を定め、そのための努力をしていくことをしなければ、非常事態を避けられない可能性が出てくるということです。特に、これからの時代はシステム化とオフショア化の流れは確実に進みます。いわゆる単純作業と思われる仕事は限りなく少なくなっていくことは間違いないでしょう。

企業側の側面とあなた自身の側面の両輪が必要

最終的な結論としては、企業側の側面、あなた自身の側面いずれも、片方だけでは片手落ちになります。両方をきちんと考え、その考えに基づいた行動を起こしていく必要があります。また、その両方に共通することが、“将来を予測する”ということ。「今が精一杯で将来のことを考えられる余裕がない」という方も多くいらっしゃると思います。そういうことを考えることが苦手である方も多くいらっしゃることも分かっていますが、もしそのご自覚があるのであれば、それを得意とする方と常にコミュニケーションを取るようにすべきではあります(必ずしも全て自分でする必要はありませんから)。

ただ、最終的な決断はあなた自身に間違いなくあります(他人に任せるリスクというのはそういったところにあるでしょう)。どのような方法を採るかはその人それぞれです。ただ、その方法について、まったく考えないことは非常に厳しい時代になってきているのではないかと改めて思う今日この頃です。

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キヨカワ

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