仕事で“やりたいことが見つからない”時
「仕事に面白みがなく、毎日が淡々としている。やりたいことをすべきと言われても、何をやりたいのかが分からない。」
最近もまたこの類の質問が多いようですね。似たような記事を上げている部分もありますが、改めて“やりたいことがない病”についての記事を書いていきたいと思います。
そもそも自分のやりたいことを仕事にすべきか
そもそも“やりたいこと”を仕事にするか(できるか)という問題があるように思えます。例えば私の場合、ゲームが好きですがゲーム関連の仕事に就こうとは思いません。いや、正確に申し上げれば、そのような職に就こうと思ったことはあったかもしれません。そして、事実ベースの話をすれば、ゲーム関連の仕事は山ほどあります。ゲームを作る制作会社もあれば、それらを世の中に広めるプラットフォームを運営する会社、また、ゲームのブログを書いて収益を上げる個人なんかも存在するわけです。このように“ゲーム”という自分のやりたいことを軸として仕事に就くことは決して不可能ではなかったと思います。
ゲームが好きなのに、なぜゲーム関連の仕事に就かなかったのか。それは単にチャンスがなかったということもありますが(苦笑)、ゲームが好きなのは、一ユーザーとしてプレイすることが好きなわけであり、それを提供することとは別だということが分かるからではあります。ディズニーが好きな人がオリエンタルランドに入社したいというようなものと同じでしょうか、もちろん、一個人としてディズニーが好きであることは大事ですが、運営側として求められることはまた全然別のところにあったりする、そんなところです。
上述してきたように、一ユーザーであったり、一個人として“やりたいこと”を軸に仕事を探していると、そんな仕事はほとんど見つからないように思えます。なぜならそれは一消費者の枠から出ず、商品・サービスの提供側の発想がないからです。そう、大事なのは“やりたいこと”を見つけるのではなく、“やってあげたいこと”を見つけることだと思うのです。
“やってあげたいこと”というのが一つのキーワード
なぜ、“やってあげたいこと”を見つければいいのかと言えば、“自分がやりたいこと”であることはもちろん、それこそが“仕事”になり得ることであり、そして、それによって“承認を得られる(得られやすい)こと”だからです。
仕事というのは、基本的に“誰もやりたくないこと”もしくは“大変なこと”なのです。“やりたくないこと”“大変なこと”だからこそ、それを代わりにお金を払ってサービスを受けるわけで、誰もが“やりたいこと”で、“大変ではないこと”に対してお金は払わないでしょう。そんな中でわざわざ自分から“やってあげたい”と思うことがもしあるとすれば、それはそれまでの経験で他人から“承認されてきたこと”なんだと思います。
マズローの5段階欲求の4番目に「人間は承認の動物である」とされていますが、人間というのは誰かに認めてもらいたい生き物です。生活のために仕方なく仕事をしなくてはならないと思っている人もいるかもしれませんが、そんな中でもモチベーション高く働けている人の共通点は“多くの人に自分の仕事を承認されている”という状況を作れているからだと思います。そのような“承認されている状態”を作り出すことこそ、目の前の仕事にやる気が出るし、次へのチャレンジにも繋がると思うのです。
“感謝”が周りの承認を集められる
サラリーマン時代、“感謝を言葉にする”というものが大事な行動指針として掲げられていました。当たり前のことのように思えますが、思いの外、しっかりできている人というのは少ないのが実情です。なぜなら、仕事なのだからやって当たり前というような、感謝しない関係性が仕事上では作られがちだからです。なので、“感謝を言葉にする”ということをきちんとするだけで、自分の周りに変化が出てきたりすることも事実です。
「自分のやりたいことを全てやることで、人生に後悔がなくなる」という言葉ももちろん大事なことだとは思いますが、自分が多くの人から承認されている状態で死ぬことも人生に後悔がなくなることの一つの要素のような気がしてなりません。どのように承認を得ていくかということは、やはり自分自身が“やってあげたいこと”を実践していくことなのではないかと思うわけです。そして、感謝。感謝をしていくと周りの人がやっている当たり前を承認することになり、結果として自分も承認される状態になります。
“やってあげたいこと”と“感謝”、これをセットにして実践していくことが大事ではないかと思います。
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