「給料が少ない」が理由で転職するのは

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転職理由の一つとして「給料が少ない」という話をされる方は多いようです。もちろん、お金は多いに越したことはないとは思いますが、転職という手段によって本当に「給料が少ない」が解決できるでしょうか。

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「私の年収低すぎ」というような広告が少し前に流行りましたね。先日もエン・ジャパンが求職者全体の65%の方が「給料が上がる」と答えているという旨の記事を出していましたし、確かに転職という手段によって給料を増やすことは可能です。とはいえ、だからといってすぐに転職しようと動き出してしまうのも安直である可能性があります。

あなたの給料が低い理由は何?

まず、はじめに考えなくてはならないのは「なぜ、あなたの給料が低いのか」という点です(変な意味で言っているわけではありません)。もう少し噛み砕くと、「会社の中であなただけが給料が低い」のか、「会社全体として給料が低い」のか、「業界として給料が低い」のかによっても処方箋が全く違ってきます。

最初の「あなただけが給料が低い」ということは、ご本人の努力の問題もあろうかと思いますし、評価制度の問題もあるかもしれません(場合によってはそれを評価している上司の問題かもしれません)。努力の問題ということになると転職したところで難しいかと思いますが、評価制度等に問題があるのであれば、確かに転職によって解決されることもあるかもしれません。

また、「会社全体として給料が低い」「業界として給料が低い」というような状況の場合、世の中の需要と供給という側面で見てみる必要があります。それは“現在”という側面はもちろん、10年後といった“未来”を想像してみることです。その想像した“未来”が明るいものであるならば、その分野での求人も増えていくでしょうし、そういったところに転職することで給与を上げることもできるでしょう。一方で、想像した“未来”が暗いものであれば、早めに業界から出るという意味での転職を考えた方が良いかもしれません(その場合は年収が逆に下がる可能性もありますが)。

これらを踏まえて考えると、給料が上がる条件は「ご自身の評価が不当なものである」又は「業界の未来が明るい」いずれかであれば、年収が上がる可能性は高いのだろうと推察されます。

給料を得る代わりに何を差し出しますか

上記の条件に当てはまらなかったら給料は上げられないのか、というと実はそうでもありません。あまりオススメをしていない方法ではあるのですが、給料の代わりに何かを差し出すことで給料を上げることはできます。例えば、時間。要するに、働く時間を増やせば、給料は増えるでしょうということ。これは時間に限った話ではなく、労働環境というのも差し出す対象になりえます。仕事そのものが辛いなどの理由ですぐ人が辞めるような環境であったりすれば、必然的に給料は高くせざるをえないでしょう。

要するに、世の中は需要と供給で成り立っているわけです。そのバランスの取り方が企業によって給料に厚くしているところもあれば、福利厚生に厚くしているところもある、というだけなのです。そう考えると、意外と今の環境が居心地の良い環境ではあったりする、ということも実はよくあることだったりするのです。

まとめ

まとめると、転職で給料が上げられるかどうかは「ご自身の評価が不当なものである」か「業界の未来が明るい」、もしくは「給料を得る代わりに何かを差し出す」です。最も健全なのは「業界の未来が明るい」というものでしょう。少子高齢化を迎えているわが国において、こう言い切れる業界は非常に限られているように思えます。だからこそ、そういった中でどのようにキャリアを作っていくかということを真剣に考えなくては、これからは生きていくだけでも大変なのではないかと思うのです。

是非、この点については一人ひとりが真剣に考えてもらいたいと思います。

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キヨカワ

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