何かに挑戦(チャレンジ)させる上での注意点
このようなシーン、よく戦争映画で見ませんか?ちょっと冷静に考えてもらいたいのですが、本当の戦場でそういったことが行われるのでしょうか?「周りはドンパチやっているし、他の人のことなんて構ってられない、だからこれは映画ならではの話に違いない」なんてことを思う人はもしかしたら多いかもしれませんね。でもこれは、本当のことだそうです。
「次こうなるのは自分かもしれない」からこそ助ける
戦場というと、まず正常な精神状態でいられることは極めて難しいでしょう。そんな中で一致団結し、その戦争に勝つ、というミッションを遂行する上で、一番大事な概念が上記で言うところの負傷者を助けるというポイントだそうです。何故か?それは、そこで負傷者を助けなければ、「次こうなるのは自分かもしれない」という心理が働き、モチベーションが下がり、一致団結どころか場合によっては逃げ出すこともままあるそうです。…よく考えればその通りですよね。逆に、負傷してもそうやって仲間が助けてくれる、そういった最低限の安心感があるからこそ、生死ギリギリのやり取りにもなんとかやってやろう、そういった活力が生まれる。だから絶対的に負傷者を助けるということが必要なんだそうです。
今日一番言いたいことは、“静脈”の重要性です。敵と戦う、というのは“動脈”的な行動ですよね?逆に、負傷者を助けるという行為自体は“静脈”的な行動です。戦いということである以上、負傷者が出ることは免れません。そういった中でいかに“静脈”をスムーズにするか、それが大事だということです。
日本で成果主義が上手くいかなかった原因の一つが静脈の軽視
一時期、日本で成果主義という数字で全てを判断するような風潮がありました。結果的に上手くいかなかったわけですが、その理由はここにあります。数字を全てにして、数字がいかなかった人間(負傷者)を救わなかったのです。すると、お互いにお互いのことに対して疑心暗鬼になり、数字がいかなかった人間が救われない現実を目の当たりにし、会社内の雰囲気がギクシャクしていく。そんなことが起こったわけですから、組織として成り立たなくなるわけです。(欧米の成果主義はもう少し違い、上手くやれる部分はあるのですが、その話はまた別の機会に)
数字に限らず、何か新しいことに挑戦するという時にも、上手くいかなかった時のフォローアップをしないと同じことが起こります。人間、常に順風満帆というわけにはいきませんから、そういった時にどのように助けるのかということは常に考えながら仕事を進める必要があります。“静脈”をスムーズに流す。これはマネジメント上での一つの重要なキーワードかと思います。
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