大切なものを失うと何かを得る

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ぼくを探しに 著:シルヴァスタイン

何かが足りない それでぼくは楽しくない 足りないかけらを探しに行く ころがりながらぼくは歌う 「ぼくはかけらを探してる 足りないかけらを探してる ラッタッタ さあ行くぞ 足りないかけらを探しにね」

部屋を整理していると、こんな絵本に出くわしました。「懐かしい…」と、ページをパラパラめくっていると、以前読んだ時とは違う感覚に陥ります。ネタバレさせますが、この本は自分に足りないものを探す旅をし、それにピッタリのものが見つかるけれど、最後には手放すという話です。

苦労によって失われたものは将来違う形で返ってくる

色んな解釈の仕方はあるようですが、今のキヨカワはこう解釈しました“トレードオフ”。トレードオフとは、何かを得るためには何かを失うという意味です。今皆さんが「欲しい!」と思うものを仮に手に入れたとしても、それによって失っているものもある。逆に、今皆さんが「失った…」と思うものがあったとすると、それによって得られているものもある。世の中の事象は、このトレードオフによって成り立っている気がします。

逆もまた然りで、何かを失うことで、何かを得ることにも繋がるのではないかと感じています。例えば、今苦労している人がいれば、その苦労によって得られているものもあるのではないでしょうか。もちろん、今その得られているものが何なのかが分からないかもしれません。ただ、スティーブジョブスの伝説のスピーチにあるような、将来の点と点が繋がるような、そんなことを起こすための布石になっている可能性は大いにあるのではないかと思います。

何かを得ていれば何かを失い、何かを失えば何かを得る。世の中はそうなっているんじゃないか、と改めて思わされた一冊です。

p.s.
あともう一つのメッセージとしては、「足るを知る」という側面でしょうか。自分が幸せと思うかは、今の状態を幸せと捉えられるかに尽きるような気がします。もちろん、向上心を否定するわけではありません。ただ、今普通に生活ができていることそのものに対して感謝ができなければ、向上心も何もないでしょう、という意味で。

絵本って結構奥深いですよね。

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キヨカワ

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