キャリアプランを考えることが無駄と思う人用のキャリアプランの考え方
自分のキャリアプランを考える。重要なことだとは分かっていながらも未来のことだし、その時自分がどんな状態かも分からない。ましてや、会社によって人事異動もあり、キャリアプランを立てることそのものが無駄と言い切る方もいらっしゃいます。今日はそんな方のためのキャリアプランの考え方。
5年後、10年後に“選択肢”を持てるにはどうしたらいいか
「5年後、10年後の自分の姿を想像してみましょう」「その自分の姿になるために今の自分と比較して足りないものはなんでしょう」「それを埋めていくためには今どんな努力をしなければいけませんか」というのが多くのキャリアプランの考え方なのではないかと思います。もちろん、こういった未来から逆算して考えていくという方法自体間違っていることはないと思うのですが、他のことならともかく、自分自身の未来を描くとなると途端に嫌だなあという方も多いのではないでしょうか。「それ止めましょう」というのが今日の記事の趣旨です。
ところで、なぜ自分自身の未来を描くことが嫌なんでしょう。色んな理由があるとは思いますが、大枠としては「未来という不確定なものから逆算しても意味がない」と思っていらっしゃるのではないかなと思います。5年後、10年後、プライベートも含め、自分がどんな状態に置かれているか想像できませんからね。5年後までには結婚しているかもしれないし、子供もいるかもしれない、家をローンで買っているかもしれないし、親の介護をしなくてはならないかもしれないわけですから。キャリアプランを考える上で、このようなプライベート関連のことを無視して考えることはできないでしょう。
このような状況を踏まえると、プライベート上どのようなことが起ころうとも、自分自身に“選択肢”を持てるような状態にしておくことが大事なのではないでしょうか。要するに、子供ができたときに、今はバリバリ働いているけれども、その時にバリバリ働くことだけでなく、子供との時間を大切にするために早く帰れる、というような“選択肢”を持てるということです。
自分の外部環境は将来どうなるだろうか
では、そのような“選択肢”を将来持てるようになるためにはどうしたら良いでしょうか。結論から言えば、自分の身の回り(外部環境)の将来を考えてみることです。自分の所属している会社の将来、業界の将来、もっと言えば、国の将来を考えてみてください。5年後、10年後、会社は、業界は、国はどうなっているでしょうか。
会社であれば、売上は上がっていそうですか。従業員は増えていそうですか。売上が上がっていなければ、給与も上がりにくいでしょうし、従業員が増えなければポストも増えません。お金というものが全てではないですが、お金というものがご自身の選択の幅を広げてくれるツールであることは否定できないでしょう。5年後、10年後にもらえるお金が今よりも加速度的にもらえる可能性があるかどうかというのはこの点にあります。
業界であれば、その業界自体は先行きが明るいですか。少子高齢化の時代ですから、その煽りを受ける業界も多いでしょう。また、テクノロジーの発達も見逃せません。それによって将来なくなってしまうような可能性がある業界にいるのであれば、そのテクノロジーの発達に対しての対抗策が明確になっているでしょうか。
国であれば、先に申し上げたとおり少子高齢化の社会であることは見逃せません。2020年に東京オリンピックがあり、そこまでの内需は見込めると思いますが、それ以降の経済政策は非常に不透明です。消費税も上がります。そういった景況感の中で、所属する業界として、会社としてどう考えているでしょうか。
これらを明確にするだけでも、今の延長上でいったらどれくらいの“選択肢”を持てそうかは予想できるのではないでしょうか。
自分の努力よりも外部環境の変化のインパクトが大きい
最後に、もっと将来の“選択肢”の幅を持たせるための方法です。それは、未来が明るい環境に身を置くことです。勘違いしていただきたくないのは、今すぐ転職しろ、という話ではありません。転職するにせよ、自身の力がなければ採用されないでしょう。ただ、間違ってはならないのは、自分の力を付けることよりも、周りの環境がどのようになっていくのか、という方がご自身の将来に対してインパクトが強いということです。
「環境に左右されるような人間はどうなのか」、「努力すれば何とかなる」、もちろんこれらを否定するつもりはありません。しかし、多くの人間がそれほど強くないことも分かっています。少なからず、大きな流れに逆らって努力し続けるということは、並大抵の努力ではできないということは知っておいて頂いたほうが良いことです。
大きな流れを掴んだ上で自分自身がどのように振る舞うべきか。それこそがキャリアプランを考える上で重要なことではないかと思っています。
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