新年の挨拶のネタで“箱根駅伝”を使う前に

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あけましておめでとうございます。今日から仕事始めという方も多いのではないかと思いますが、皆様はどのような2016年を迎えられたのでしょうか。私は毎年箱根駅伝を見ながらゆっくり過ごすことが多いのですが、今年も例年同様、青山学院の激走に興奮したり、中継所の繰上げスタートで一喜一憂しながらゆっくりと過ごしておりました。

それにしても日本人は駅伝のような競技が好きですよね。年の初めに大学生が走るのを見て盛り上がっているのは世界でも日本だけではないでしょうか。そんな彼らを見て、「よし、今日から頑張ろう!」と思わせるためのことなのかもしれません。そんな気持ちに水を差すわけではないですが、年始から足元をすくわれないようにする必要も併せてあろうかと思います。

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「なんとか襷をつなごうと、苦しそうながらも懸命に走り続ける姿に感動を覚える」。箱根駅伝ファンの方々がファンでいる理由の大きな一つがこれなのではないかと思います。そんな彼らの姿を見て、“自分自身も頑張ろう”というだけであれば良いのですが、「大学生の彼らも頑張ったんだ。お前(ら)も頑張れ!」というような形で他人に強要するような姿も見られるように思えます。

多くの人は“頑張る”に足るだけの準備がない

まず改めて認識しなくてはならないのは、私たちが見ている箱根駅伝の本番は、それまで血の滲むような努力をしてきた賜物であるということです。彼らが苦しそうな姿を見せていても、それまでの努力の蓄積があるからこそなんとか乗り越えることができるという事実です。もし、素人が箱根に出させて「苦しくても頑張れ!」と言うことは、ともするとその人を殺しかねません。要するに、そのような努力をしてきていない人間に、「苦しくても頑張れ!」と強要することは、死刑宣告に近しいわけです。

誤解していただきたくないのは、「頑張れ」と言うな、ということではありません。ただ、その“頑張る”に足るだけの準備をしっかりとしてきているかということが非常に重要なわけです。そのような“頑張る”に足る準備をしっかりさせないで「頑張れ!」と言うのは、無責任であることに他なりません。

“頑張る”に足る準備とは?

“頑張る”に足る準備とはどのようなことでしょうか。駅伝になぞらえて考えれば、一つは本人の“体力”です。社会人になると意識しなければ運動する時間は確実に減ります。頑張れる“体力”をしっかりと身に付けることがまず第一に必要なこととなります。また、“体力”に近しいですが、“健康”というのも非常に重要ですね。それまでにどんなにしっかりと訓練をしてきていても、本番に体調を崩すようなことがあっては本末転倒です。バランスの取れた食事や睡眠等、“健康”を維持するための努力は絶対的に必要です。

また、管理職(マネージャー)として非常に重要な役回りとしては、“環境の整備”が非常に大事です。駅伝で言えば、走る道路もそうですし、先導する白バイなど、ランナー本人に“走る”という努力以外のことに気を回させずに済む状況を作ることでしょう。

このような“頑張る”に足る準備をきちんとした(させた)上で頑張らせるのであれば良いのですが、多くの場合、何かが欠落しているように思えます。

継続が最重要。必要であれば勇気ある撤退を。

社会人においてもそうですし、企業においてもそうですが、基本的には“継続的”であることが一番望ましいことです。つまり、走り続けられる状態を作ることが最も重要なわけです。そのような状態を作り続けるためには、自分自身の限界をしっかりと把握する必要もあります。管理職であれば、マネジメントする相手の限界もしっかりと認識する必要があるわけです。

日本人は「ここまで頑張ったのだから何とか頑張りたい」というようなマインドを持ちがちです。“サンクコスト”という概念がありますが、命の危険性がある場合には勇気ある撤退をする必要が当然あります(何よりも大事なのは生命の継続ですね)。“継続”しなければすべてが無駄になる、ということを改めて認識しながら、2016年、継続的に走っていきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。

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