仕事の段取りで絶対に見逃してはならないこと

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「仕事の段取りで、“進める手順”が“内容”よりも大事なことがある」

この事実をきちんと認識していない方が稀にいらっしゃるように思えます。料理における「さしすせそ(砂糖、塩、酢、醤油、ソース)」のように、その順番を間違うだけで、味が全く違うということと同じなのですが、それが分からない方は非常に苦労をすることになるでしょう。

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同じものを入れても、順番を間違うと味が違う

料理においての「さしすせそ」をご存じない方がもしかするといらっしゃるかもしれないので、まずはその説明からしたいと思います。料理における「さしすせそ」とは、単に調味料の種類を示しているわけではなく、味付けをする場合には必ず「さしすせそ」の順番で入れなくてはならないというルールがあります。正確に言えば、ルールというよりも、その順番で入れなければ、味がおかしくなるといった方が正しいかもしれません。

なぜそのようなことが起こるのかと言うと、「さしすせそ」の順番というのは、それぞれの調味料の“粒子の大きさ”から来るものです。「さ」の方が大きく、「そ」になればなるほど小さいと捉えれば良いでしょう。想像すればお分かりになるかと思いますが、砂糖の粒子はある程度大きそうですよね。そしてソースになれば、と捉えてもらっていいかと思います。そして、味を付けたい食材を想像していただきたいのですが、大きい粒子から食材に付けていけば、大きい粒子はもとより、徐々に小さくなっていく粒子がその大きい粒子の隙間を縫って味を浸透させていくことができる…というのは想像ができるのではないでしょうか。これが料理において「さしすせそ」にこだわる必要がある点になるわけです。

見逃されがちなのは「報・連・相」のステップ

一方で「仕事も同じ」という話をしました。これはどういうことかというと、料理と同じように、最終的に入れる調味料が同じだとしてもその順番を間違うと、上手くいくものもいかなくなることがあるのです。特に見逃しがちなのは、そのプロジェクトに関係する自分以外の方への確認というステップです。

「報・連・相」という言葉がありますが、これは主に上司に対して行う標語のようなものとして使われます。この「報・連・相」のステップを、新人の頃はきちんと、不必要なくらいやっていた(もしくはやらされていた)と思うのですが、仕事が慣れるにつれ、その行為をしなくなり、甘く見る傾向が出てきます。

そしてそういった仕事が慣れてきた頃こそ、ある程度大きな仕事を任されるようになり、いつものように特別「報・連・相」をせずに物事を進めてしまい…「聞いてないぞ(怒)」という話になって、場合によってはその大きな仕事そのものが破綻してしまう、なんていうことも実は珍しくないわけです。

順番を間違えることは“信頼”さえ失う可能性も

こういった話が起こるのは、仕事において必要なステップを明確にせずに仕事を進め、しかもそのステップをステップとして捉えず、タスクを並列で考えるから起こることでもあります。要するに、仕事内容が明確にできていないだけでなく、その順番の重要性を明確にできていないからに他なりません。

また、これが“社内”で上司に怒られることで済んだ方は軽症といっても良いかもしれません。問題になるのは、対外的なところでこれをやってしまうことです。そうなるとそれは自分だけの問題ではなくなってしまい、会社としての責任と言われても仕方がない状態にさえなりえるのです。

このような状態になって一番きついのは、“信頼”を失ってしまうことです。ビジネスにおいて“信頼”とは、提供する商品、サービス以上に、ある意味気を遣わなくてはならないポイントです。そこを失ってしまえば、全てを失う。それくらい重要なことだと改めて認識し、一つ一つの仕事を丁寧にこなしていきたいですね。

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キヨカワ

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