厳しい指導と優しい指導

公開日: : 6.価値観・世界観について

Pocket

研修や面接等、どんな場面においても「厳しい」と言われがちな私です(苦笑)。もちろん、その自覚症状はあるのですが、意味なく厳しくしているつもりもありませんし、そのデメリットをカバーできるような配慮をたくさんしています。例えば、普段の指導方法が厳しい分、目標設定を甘くして、やるべきことをやればほぼ目標をクリアできるようにするといった配慮をしていたりするのですが、これには賛否両論あるようです。

5691c98c7ba0206814f67acbaad6c49e_s

はじめから方程式を解かせるか、四則演算から始めるか

私が指導方法を厳しくして目標設定を甘くする最大の理由は、特定の物事をできるようにするために一つずつきちんとステップを踏んで、それぞれのステップを習得していって欲しいという想いがあるためです。例えば、算数などに置き換えると、四則演算(+-×÷)をまずは徹底して覚えさせてから、その次に進んでいくというスタイルですね。この例えにするとこれが普通のように思えますが、世の中にはこういうケースも存在します。はじめに方程式の問題を提示して、その問題をとりあえず各自に解かせてみて、ひっかかるところを解説していくというやり方です。

もしかすると、後者のやり方の方が“方程式を解く”という意味では早いかもしれません。もっと言えば、既に能力のある人にとっては、後者のやり方の方がより早く次のステップに進むことができますし、前者をわざわざやることが逆効果になる可能性も当然あります。ところが、そのような既に能力のある人は、そのような研修において少数派であり、その少数の能力のあるメンバーに対してのみ研修を行うわけではないため、後者を取らざるを得ないというのが実情なわけです。

できない人というレッテルを貼ることの方が“厳しい”のでは

ところが、世の中では上記のような事象が起こっていることをあまり理解されずに、後者のやり方をしながら、脱落者を出すなとオーダーしてくる人が多くいるように思えます。そして、目標が高いので“優しく”指導し、彼らのモチベーションを“優しさ”で保って欲しいと言われるわけです。

何度も申し上げます通り、上記は既に能力のある人にとっては良い方法です。ところが、そうではない人にとっては、(目標が高いので)モチベーションをそもそも保つことが大変です。しかも、どこでつまづいているのかということが正確に把握できないし、できていないこともできているかのように振舞う人が出てくるので、何か問題があっても何が問題なのかということを一人ひとり発見するには時間がかかりすぎます。そして最終的には、できない人に“できない人”というレッテルを貼るわけです(そのようにしてしまうことの方がよほど“厳しい”と思うのは私だけでしょうか)。

大事にしたいのは“基礎づくり”

一方で、前者のやり方はその最終的な目標に必要なものを全てステップに細分化し、一つ一つを確実にクリアしていくことで最終的な目標 に到達するような設計をします。それは一見遠回りのようにも思えますが、そのような“基礎”をしっかり作っていくことが、誰一人脱落者を出すことなく最終 的な目標に到達する方法になっていくのではないかと信じています。また、それだけでなく、細分化されたステップこそいわゆる“基礎”と呼ばれるものであ り、その“基礎”をしっかりと確立していくことが、他への応用にも繋がるのではないかと思うのです。

社会に出ると、意外とこの“基礎”をすっとばす傾向が強いように思えます。それは早く“即戦力になって欲しい”というような焦りにも近いものがあるからかもしれません。その気持ちは分かるものの、その“基礎”がしっかりしていないが故に起こっている弊害というものが多分にあるように思えてならない部分もあります。これはトレードオフなのかもしれませんが、少なくとも私が関わる研修については、やはり“前者”であり“基礎”を大事にする研修が大事にしていきたいと思っています。

スポンサーリンク


関連記事

騙されたくない人はチャンスを失っている!?

騙されたくない=チャンスを失っている!? 「騙されたい人?」と聞かれて、「騙されたい!」と胸を張っ

記事を読む

公務員試験・就職浪人を考える前に

「ねえねえ、明日合コンがあるんだけど、来ない?」ある日、あなたはこんな誘いを受けました。そもそもそれ

記事を読む

市川市の保育園の開園断念問題

市川市の保育園の開園が住民の反対により断念されたというニュースが大きく報道されていますね。報道上では

記事を読む

正論が受け入れられない理由

二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい 立派すぎないほうがいい 立派すぎることは 長持ち

記事を読む

no image

夢はどうやったら叶えられるか

「最後の授業」が教えてくれること あなたはランディ・パウシュ氏の「最後の授業」 を見たことはありま

記事を読む

大人は本音を言わない

あなたはどれだけ周囲の人に本音を語っているでしょうか?30%?50%?はたまた、「自分は常に本音!」

記事を読む

重大な決断をする前に確認したいこと

キヨカワは以前、自転車で車と接触未遂事故を起こしまして、急ブレーキで後輪が持ち上がり、自転車から投げ

記事を読む

夢の叶え方②

下手糞の上級者への道のりは己が下手さを知りて一歩目 (参照:SLAM DUNK 22巻

記事を読む

多くの企業で副業・兼業が禁止されている理由

もっと兼業や副業を認めて、多くの人が複数の働き方ができるようにすることだ。ここでいう兼業には、他の会

記事を読む

夢を見つける方法

「夢を持とう!」というようなことを言う人は多いように思います。確かに、夢というものが人に活力を与え、

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  • profile1

    運営者:きよ

    本業:フリーの人事コンサルタント

    学生と社会人の座談会や、学生をアジアへスタディツアーで連れて行っています。

    東京在住。妻と娘2人の4人家族。

PAGE TOP ↑