AKBがついに組織論・マネジメント論の参考に

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最近はテレビで見ない日はないAKB48。ちょっと前までは、「あぁ、アキバのオタクアイドルでしょ」くらいにしか捉えていなかった人も多いはずですが、すっかり日本中を巻き込んだものになってしまっています。

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ファンに何枚も同じCDを買わせるような手法はどうなんだ、など、色々と賛否両論ある彼女らですが、賛否両論のある状態を作っていることも秋元康氏によるものなんじゃないかと思わせられるほど、色んな意味で同氏の凄さを感じます。

先日、ある人事関連のセミナーでもこのAKBの話が取り上げられ、AKB組織論とでも言いましょうか、彼女たちがAKB48という組織でどのように結果を出しているかという観点で物事が離されていたので、今日はそれを共有したいと思います。そのポイントは3つ。1.一人ひとりが主役、2.徹底したチーム制、3.総選挙制度。

1.一人ひとりが主役

もう卒業しましたが、前田敦子さんの有名な言葉。「私を嫌いになっても、AKBは嫌いにならないで下さい」というもの。「謙虚だな」と思いきや、実際に嫌っている一定の層がどうやらいるらしいです。これは歴代のアイドルには見られなかった傾向。(誰が好き、ということはあっても、誰が“嫌い”ということまではないという)

その代わりに、AKBには前田敦子さんだけではなく、他にも同じくらい支持される女の子たちがたくさんいて、そのそれぞれの子たちが自分自身の得意分野で主役になっていっているというところが、今までのアイドルグループとは大きく違う点ですね。(他のグループは、グループとして出演することが多くありますが、AKBの場合はバラバラにいろんなところに顔を出しています)絶対的エースのような存在を作らず、自分自身の得意分野で主役になれる仕組みを作っている、それがまずはAKBの組織づくりの上手い1つ目の点です。

2.徹底したチーム制

こういったアイドルグループはよく、表面的に仲が好さそうでも裏の人間関係はドロドロなんていう話を聞きますが、AKBは“徹底したチーム制”を敷くことでこれを回避しているそう。例えばチケットやCDの売上のノルマを課された時、達成できていないメンバーがいるチームは“連帯で責任を取らされる”仕組みになっているようです。更に、“寝食を共に”し、常日頃から一体感を持たせるようにしているよう。恋愛禁止令というのも上記から紐付いてくるもので、全てはチームの一体感を大切にするための施策だという。徹底して一体感を出させる、これが2つ目の上手い点です。

3.総選挙制度

2.のチーム制によって、どうも仲が良いAKBのようですが、年に1度、総選挙というもので現実をしっかりと突き付ける仕組みを持っています。仲が良いとどうしても出てくる“なぁなぁ感”。けれども、彼女たちがやっているのは“ビジネス”なので、妥協は許されない。そんな“なぁなぁ感”を吹き飛ばし、年に1度、緊張を走らせる瞬間を作っているのも上手いところ。順位によってはメディアに出れる、出れないなどの、まるで箱根駅伝のようにずばっと切ってしまうのも、現実の厳しさを教えている気がします。総選挙で現実を直視させる、これが3つ目の上手い点です。

恐らく、これ以外にも色々と組織をまとめていく上での施策はあるでしょう。が、表面的に見えるものでもこういったことを10代の女の子を中心の組織でやってのける秋元氏の凄さを感じざるを得ません。歌云々はともかく、引き続きAKBの動きをウォッチしていきたいと思いました。

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キヨカワ

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