転職先は研修制度が充実している企業を選ぶべきか
質問者:トップ20パーセントには全てを尽くし、真ん中70パーセントにはトップになる方法を教える。下位10パーセントには、退職のサポートもする。 そのように比較してしまうことによって、私にはそれがゼロサムゲームのようにも見えてしまうのです。中位70パーセントは、トップ20パーセントの誰かが脱落しない限りトップ集団になれない。 これは超巨大なGEだから成り立つのでしょうか? もしこれを小規模の人数で行うと、優良な人材を失うことになりませんか?
ウェルチ:そうですが、上限も上がっていくとは思いませんか? 全てのグループのレベルを上げるベターな方法があったら教えて下さい。この方法は、今のところ私が行き着いたベストです。これが唯一とは思っていません。ただこれが今のところベターだということなんです。よりいい方法があれば教えていただきたい。
自分に分相応以上の投資をしてくれるところに行く
元GEのCEO、ジャック・ウェルチ氏が最近受けられたインタビューの一節です。賛否両論がありそうな同内容ですが、人事を専門領域とする私はウェルチ氏の考え方を支持しています。つまり、企業を強くするならばTOP20%に投資しろと。今回は詳しく言及しませんが、その根拠となっているのが、2:8の法則(パレートの法則)。人材についても同じことが言えると思っています。さて、それを踏まえての今回の記事となりますが、これからのキャリアを構築していく上で、自分に投資してくれる会社かどうかという観点は非常に重要な側面のように思えます。
誤解がないように初めに申し上げて起きますが、これは単純に“研修制度が充実している”という話ではありません。(むしろ、広く遍く全員に、同じように研修の機会がある会社というのは、上記のパレートの法則上、厳しくなる印象が拭えません。)また、金銭的な投資だけではなく、一定の時間を提供するような投資(グーグルは就業時間の20%を自由な時間に当てさせていますね)だったり、分相応以上のチャンスを与えてくれるようなものも投資と言って良いと思います。
それを、全ての従業員に対してではなく、限られた従業員にのみ提供されるような、ある意味逆差別されるような場所に身を置くことは非常に有意義であることは間違いありません。このような投資を受けられる場所は、必ずしも大企業だけである、というわけでもないはずです。そんな投資を受けられる場所はどこか、という観点で企業を見てみるというのも、新しい発見があるかもしれません。
スポンサーリンク