面接官に共感してもらう話し方

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「私の強みは、『好奇心に対する行動力』です。高校までは部活一筋で、毎日毎日同じ事を週7日間やっていました。一つのことを極めていくということも非常に魅力的ではあるのですが、何となく自分の視野が狭くなっていっている気がして、大学では興味を持ったものはとりあえずやろう!という思考に切り替え、行動しようと思いました。

大学時代にまず興味を持ったのがフリーペーパーの記者です。なぜ、フリーペーパーの記者を始めようかと思ったかというと、老若男女問わず様々な方に出会い、お話が出来ると思った点と、記者という立場を利用して、通常では行けない様な所にも行けると思ったからです。そんな取材を繰り返す中で出会った「海外ボランティア」をしているAさんに出会い、その方とのお話の中で、そのボランティアにも興味を持ちました。早速そのボランティアを通じてインドネシアに行き、現地の方のホスピタリティに感動し、日本に帰ってきたら自分自身が海外の人々に対して同じ事をしてあげようと、海外の方で日本在住の方をサポートするようなボランティア団体に所属して活動しています。以上の点から、私は『好奇心に対する行動力』が自分の強みだと思っています。」

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ストーリーがあるからこそ共感が得られる

この自己PRを読んでどう思われますでしょうか?単発の質問に対してここまで話すのは、人によってはやりすぎと言われる可能性はあるものの、個人的に「強みを語る」という点では、非常に良い答えではないかと思っています。

良い答えだと思うポイントはいくつかあるのですが、一番は、共感出来るという点にあります。なぜ、共感出来るかと言えば、上記がストーリー(物語)で語られているからです。下記は同じ経験をしている人で、違う言い方をしてみたので、とりあえず読んでみて下さい。


「私の強みは、『好奇心に対する行動力』です。大学時代、私はフリーペーパーの記者として、様々な方に出会い、普通の人には出来ないような経験をしてきました。あと、インドネシアに「海外ボランティア」に参加した経験もあります。また、海外の方で日本在住の方をサポートするようなボランティア団体に所属して活動しています。以上の点から、私は『好奇心に対する行動力』が自分の強みだと思っています。」

聞きたいのはあなたの人生という物語

別に言っている内容は悪くないと思うのですが、冒頭と比べると、「ふ~ん」となるんです。なぜでしょう?大きな理由としては、「結論」しか書いていないことにあると思います。桃太郎で言えば、桃から生まれた桃太郎が鬼を退治しましたみたいな感じですね。…「ふ~ん」、ですよね。これでは実際の内容が良くとも、共感されないんです。モッタイナイ。

あなたはあなたの人生という物語の主人公であり、今はその途中。今までどんな人生を歩んできて、どんなことを考え、これからどうなっていきたいのか。それを物語の途中で聞かれている。それが面接なんじゃないかな、と思います。実際に面接の場で語るかどうかはともかく、自分の物語を語れるようにしておくのは良いことだと思いますよ。(矛盾も生まれにくいですから)

P.S.
ダニエル・ピンク著、大前研一氏訳の「ハイ・コンセプト」 でも同じようなことを言っています。これからは「共感」の時代。相手から「共感」されないでやれる仕事は、全部途上国でやられるか、コンピューターに持ってかれるでしょう。大事なのは「共感力」です。

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キヨカワ

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