組織を改善・改革するためには

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「なんでうちの会社は○○(不満)なんだ。」組織というものに所属している以上、100%満足していられることは少ないでしょう。また、不満に思うことはそれぞれなので、それぞれの不満を解消したところでまた別の不満が出てくるというもぐら叩きとなることも事実であり、組織を改善することはそう単純なものではありません。とはいえ、組織を改善することを諦める組織であれば、その組織に未来がないことも事実です。

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「基本的に人は変化を嫌う。」以前から“慣性の法則”の話をしておりますが、この物理の法則同様、人も基本的に“同じ場所”に留まろうとする傾向が強いように思います。組織が変わらないというのは、組織を構成しているのが他ならぬ“人”であり、その“人”が変わりたくないと思うわけですから、組織そのものが“変わるわけがない”わけです。もし、その“組織”を変えよう、改善しようとするのであれば、それを“変える”“改善する”といった確固たる覚悟がなければ難しいことであるという認識をまず持つことが重要です。

その文化や制度、ルールがある理由(背景)を知る

“変えることが難しい”という事実を認識した上で次に取り組むべきことは、“不満なこと”を明確にすることです。それは会社の文化なのか、制度なのか、ルールなのか何かなのでしょう。そして、それらを“変えよう”“改善しよう”とする前に必ずしなくてはならないのが、その不満なことがそのまま組織で運用されている理由(背景)を明確にする必要があります。なぜそのような文化、制度、ルールがあるのか。誰がそれを決めたのか。そして、誰がそのまま運用することで“得”をしているのか。そう、その状態が“変わったり”、“改善されない”理由は、そのままの状態であることが誰かにとって“得”であったり、“メリット”があるからこそなのです。

“得”や“メリット”と言うと、誰か特定の人に利益誘導しているかのように聞こえますが、必ずしもそういったことだけに限りません。恐らく、その改善したい文化や制度、ルールなどが運用されている理由(背景)を明確にしていく過程で、その会社の歴史を紐解いていく作業が出てくると思います。特に文化などの場合は、創業時の社長の意向などが、“その当時の組織のために”反映されていることもあり、その想いを絶やしてはならないというようなところから来ているものもあります。そのような背景が仮にあった場合、表面的な改善案を出したところで、突っぱねられることは目に見えています。

社長(組織のトップ)以外が特定の誰かなら社長(組織のトップ)を握れ

さて、その特定の誰かは明確にできたでしょうか。その特定の“誰か”の考え方を変えなければ、組織を変えることはできません。もちろん、それを変えようとしている“あなた自身”が説得できれば一番良いことではありますが、立場等考えたときに、必ずしも適任ではない可能性があります。そう、次に考えなくてはならないのは、誰がその人を変えることができる適任者かを考えることです。

その特定の“誰か”というのが社長(組織のトップ)である場合と、そうでない場合で大きく方針が変わります。その特定の誰かが社長(組織のトップ)ではない場合、社長(組織のトップ)を握ることが最も重要なことでしょう。社長(組織のトップ)自身がその問題に対してきちんとリーダーシップを発揮する状態になれば、問題はほとんど解決するようなものです。また、社長(組織のトップ)でなくとも、その特定の誰かを説得できるような人間関係を持っている人であれば同様のことが言えると思います。

正攻法は社長(組織のトップ)との信頼関係

そして、その特定の誰かが“社長(組織のトップ)”である場合です。この場合は、社長といかに信頼関係を築いていくかということが最も正攻法ではあります。それは問題を提起する“あなた自身”でも構いませんが、もし他に適任者がいればその人に信頼関係を築いていってもらい、その中で話をしていくことで変えていくしかありません。そう、社長(組織のトップ)を変えていくこの方法はどうしても時間がかかってしまいます。

他の方法としては、社長が言うことを聞かざるを得ない存在にその話をしてもらうことでしょう。それはほとんどの場合社外の方でしょうし、その方に動いてもらうだけの何かを考えなくてはならないことではありますが。それ以外にも“コンサルを入れる”などの方法もありますが、基本的にそのようなものを導入するのもほとんどの場合は“社長決済”が必要でしょうから、目的をすり替えて“社長決済”をしてもらうなどの方法を採らなければなりません。

組織改善のキーはやはり社長(組織のトップ)

このように、社長(組織のトップ)が組織をどうしたいかということを良くも悪くも握っていることになります。その社長(組織のトップ)をどう握るか、どう信頼関係を築くか、ということが組織を変えていく、改善していく上では最重要事項となります。

表面的なことだけを捉えて不平、不満を言うことは簡単ですし、それを変えていったり、改善していくことは非常に面倒です。最終的に改善ということまで至らずとも、その文化、制度、ルールなどの理由(背景)を知ろうとする過程で、納得感の出てくるものも多々あるということも事実です。変える、改善するというように動けるかどうか、ということがその組織の中で不満を言わずに済む方法であることは間違いないと思います。

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キヨカワ

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